ごあいさつ 

 

わたしたち夫婦がインサーフさんと出会ったのはジュエリーの制作に使用するルース(宝石)を通してでした。素朴で飾らない人柄に、初めて会った時から話が弾んだことを覚えています。
そんなある日「ドウゾ」と手渡された一枚のDM。
オリエンタリズムにあふれた色彩、ロマンティックな雰囲気、優雅なモチーフ。その全てにひと目で惹きつけられました。
お話を伺うとなんとその絵はインサーフさんが描かれたというではありませんか!たまたま持っていたその絵を見せていただき、わたしたちは再び驚かされました。その小ささにです。
インドの細密画を初めて知ったわたしたちは、それからインサーフさんの細密画にどんどんと引き込まれていきました。
福永宝飾店の移転を機に、何か新しい試みを・・・と考えていた私たちにとって、インサーフさんの小さな絵を思い出すのにそれほど時間はかかりませんでした。
皆様には、ぜひインド細密画の世界に触れていただき、その豊かな世界観を体験して頂ければ幸いです。

インド細密画について

インド細密画は15世紀から19世紀を最盛期として、インド各地で描かれました。
ヒンドゥー文化圏で描かれた「ラージプト絵画」や、イスラム文化圏で描かれた「ムガール絵画」など、文化や描かれた土地によって画法やモチーフなどが異なり、様々な特徴があります。
今回ご紹介するインサーフさんはムガール絵画の流れを汲む作風で、主に花鳥風月、宮廷の生活、神話のワンシーンなどを描かれることが多く、非常に写実的で繊細、かつ色彩感覚に富んでいます。
インド細密画の特徴は様々ありますが、注目すべきはなんといってもその精緻さでしょう。
リスの尻尾から作る極細の絵筆を使って、小さなものは数センチ四方、大きくてもA4サイズ程度のキャンバスに緻密に描かれるのです。
また、そのキャンバスも紙だけにとどまらず、象牙(現在では入手不可)や大理石、革なども用いられます。
使用される絵の具は主に鉱物(宝石)を粉砕して作者自らがつくります。赤であればルビーやガーネットから、緑はエメラルド、青はサファイア・・・といった具合に自然の中から多種多様な色を生み出すのです。
 

 
 
 

展示予定作品

※会期中売約済みとなるものもございますのでご了承ください

ラーダー・クリシュナ

ヒンドゥーの神ラーダー・クリシュナ//ヒンドゥー教でもっとも影響力をもつ一柱であるクリシュナ神とその恋人ラーダー。
クリシュナはその腕白さでも有名で、数々の伝説を残しています。

サラスワティ

芸術や学問などの知を司る女神サラスワティです。4本の腕を持ち、ヴィーナと呼ばれる弦楽器を弾いております。日本では弁才天さまとして親しまれておりますね。

ラジャスターンの婦人

伝統的な女性の肖像画です。女性がモチーフの場合は、ぜひその衣装にも注目してみてください。丁寧に描かれた紋様や装身具にも、画家のこだわりが感じられるはずです。

動物画「羊」

アンティークの紙に描かれた羊です。
インサーフ・アリ氏はインドの神々や宮廷の生活だけではなく、動物の姿もよく描きます。また、描かれた紙にも注目です。この紙に書かれている文字はサンスクリット語です。

マクワリの娘たち

インドのとある風景です。女性の装飾品やサリーの色彩が鮮やかに再現されています。

ラワジマ~祭典の動物

祭典に並ぶ象の絵です。
インド細密画はアートとしての価値からだけではなく、縁起物としての側面から選ばれるのもありだと思います。

※その他30点ほどの作品を展示しております。ぜひ会場へ足をお運びください。
※販売済みとなる場合もございますので、その際はご了承ください。

会期スケジュール

会期:2018年6月16日(土)~7月8日(日)

会期中営業時間
木~月曜日:11-19時
水曜日11-17時
最終日:16時まで
※火曜日は店休日のため展示もお休みとなります

作家在廊について

  • 在廊日は決まっておりません。

  • 作家確定する日はまた改めてお知らせいたします。

  • その他、在廊のご確認は作家ご連絡先までお願いいたします。
  • 090-5780-3064
  • 店舗の場所等は福永宝飾店までお知らせください。
  • 0422-26-5937

作家紹介

モハメッド・インサーフ・アリ・カーン・ゴーリ

        略歴

・幼少時よりインド細密画の勉強を始める。
・1992年 インド・ジャイプールに「Ali Art Gallery」を開設
・2001年 来日。日本での個展開催に向けて活動を開始
・2003年 神奈川・大阪・京都にて個展開催
・2004年 銀座にて個展開催
   以下、毎年数回のペースで精力的に個展を開催している
 
※東京都在住。妻は日本人で、子供は一男一女。

会場について

福永宝飾店は2012年6月に吉祥寺でオープンしたアトリエ併設のジュエリーショップです。
人気エリアのひしめく吉祥寺の中でも、比較的静かな末広通りの外れにお店はあります。
1930年代のアメリカをモチーフにした、ノスタルジックでどこか懐かしい空間のなか、ブライダルリングから普段使いのジュエリーまで、落ち着いてお選びいただくことができます。

福永宝飾店HP→http://www.picogramdesign.com

 

福永宝飾店

住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町2-29-5 朱合院002号
TEL:0422-26-5937
営業時間:11:00~19:00(水曜17時まで)
定休日:火曜日
水曜日は完全予約制につきご予約時間以外はクローズとなります。
↑細密画展期間中は水曜日11-17時で開店しております。
その他不定休有り

電車でお越しの方へ

JR中央線吉祥寺駅・京王井の頭線吉祥寺駅の公園口出口を左折し、LABI(ヤマダ電機)脇の末広通り商店街を直進してください。
ファミリーマートさん、Ryumon Coffee stand(リュモンコーヒースタンドさん)などを通り過ぎます。
途中で道の舗装が切り替わりますが、気にせずに進んでください。
東進こども英語塾さんが見えてきたらもうすぐです。
右手に見えてくるレンガの建物の半地下に福永宝飾店はございます。

お車でお越しの方へ

駐車場はございませんので、近隣のコインパーキングをご利用くださいませ。